私たち人間は、言語を得たことで、お互い自由にコミュニケーションをとれるようになりました。さらに文字を得たことで、情報を正確に残せるようにもなりました。しかし、これら言語だけでは伝わらないことが、まだまだあるはずです。
スライドや研究発表ポスターなど視覚的にコミュニケーションを図る場面では、直感的に理解できる「非言語的なことば」も重要な手段となります。話している内容がどのような姿形をしているのか、想像ではなく実際に示すことができれば、相手のより深い理解につながるはずです。
そこで、本誌「02 Illustrations」では、非言語的なことばの代表としてイラストレーションを作ることに取り組みます。実は、PowerPointのイラストを描く機能は、Illustratorに追いつくレベルでかなり充実しています。それをどう活用すれば良いのか、各機能を使うこなすためのノウハウ・技術を、丁寧に、濃密にまとめました。そして、すぐに実践できるように、イラストの作成手順も20pにわたり用意しています。PowerPointで始めるサイエンスイラストレーションの第一歩として、最適な実用書です。
さあ、PowerPointでイラストを一緒に描いていきましょう!
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PowerPointのイラストを作るための機能は、非常に高い編集能力と万能性を誇ります。少し使い方が特殊であることを除けば、十分にイラストを描くための環境は整っているのです。
そこで、本誌では、最終的にPPRMシリーズのメインビジュアルである、アルマ電波望遠鏡のイラストを実際に作ることを目指します。
このイラストを作るための機能は全て本誌内で紹介していますし、さらにはこのイラストを描くための手順も紹介しています。
もちろん、きちんと段階を踏んで練習ができるように、他のイラストも用意しています。少しずつステップアップして、自由自在に表現できるようになりましょう!
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今回、より的確にイラストの作り方を紹介できるようにするために。また「科学」を題材としたイラストを描くための、コツや重要点を的確に紹介するべく、プロのサイエンスデザイナー・イラストレーターの@rivさんにも参加していただきました。